幻の名作 丹下健三作品復活!
南あわじ市に、建築家・丹下健三氏の隠れた名作「戦没学徒記念館 若人の広場公園」
が今年3月に再オープンしました。
知る人ぞ知る丹下先生の名作であります。
淡路島の南の先端・福良港を見下ろす大見山に、この公園は1967年に竣工しました。
太平洋戦争において、軍事工場に動員されそこでお亡くなりになった学徒を追悼する施設として建設されました。

石積みの上にヴォ―ルト上に架け渡された打ち放しRCのリズミカルで荒々しい天井。
RCの柱からピン接合で浮かせたように表現されています。
その後、施設は資金難から閉鎖され阪神淡路大震災で大きな被害を受け、ほったらかしの状態でありました。建築好きの人達は、ぼろぼろになったこの施設を自己責任で観に来ています。
なんとか復活してほしい思いでありました。
再開の声を望む多くの声を受け2年前から再整備をはじめ「若人の広場公園」として新たに開園しました。
象徴性のある高さ25mの、ペンをイメージした記念塔。
この塔へ向かってドラマチックな動線が大きな意味を成しています。
これほどの名作なのに竣工当時は一切公表されませんでした。
平和のために設計した建築が、予期せぬ大きな政治の力によって意味合いが違ってきました。丹下氏の民主的伝統の広場への思いが、竣工式でのある一件で、全然知らない方向性に驚愕し、竣工式を欠席し、作品としては発表しませんでした。
平和への思いを共有する信頼関係のうえで成り立っていた建築でした。丹下事務所は非常に残念で無念だったでしょう。
しかし、時は経ち、この傑作が待望の上、公園として復活したのは喜ばしいことですね。
展示内容は、依然あった資料は、立命館大学国際平和ミュージアムへ寄贈されており今後、展示をどう再開するか、十分検討の必要がありますね。ただ今は、無料で館へ入場できます。

今年で丹下健三没10年。
環境造形として見ることのできるこの公園は、丹下先生の目に見えるかたちによるモニュメンタルな造形表現を目指していた作品として重要な意味をなしています。
ぜひ、鳴門海峡を眺望できる絶景と共に、この公園を楽しんでください。
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