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2017年4月

松村正恒と学校建築

 松村正恒は郷里・愛媛県大洲市に近い八幡浜で多くの小学校を設計しています。
川之内小学校は市内に現存する一番古い木造校舎です。
K1 北側立面。昇降口もこの面にあり、安定した北採光 を取り入れる窓を大きくとっています。
K5 ハイサイドライトが柔らかな光を廊下を通し教室まで運びます。廊下の幅は1870。
K3 長い土間は雨の日、遊びのスペースでもありますね。
K2 南側グラウンドからの玄関。特徴的にデザインされています。K7 踏面300㎜、蹴上140㎜ の緩やかな階段。
K4 玄関を通れば北側斜面のこの地方独特の青石の石積が正面に見えます。
K6 裏山への通路。ここも遊び場になっていたのでしょう。
 2015年、統合により閉校しました。しかし、用途は変えても建築は残して いただきたいものですね。
 
 2009年の修復工事により現役の日土小学校。
H1 文化財としての価値と現代の教育機能の充実を目指して、未来へ生き続けることになりました。モダニズムの要素を取り入れ、従来の全国一律の木造校舎ではなく、非常に挑戦的であり、また子供たち先生たちの気持ちが乗り移った小学校建築の名作中の名作です。
H2 緩やかな階段。断面が美しい!ベンチにもなっているでしょう。やはり木はいいですね。
H3
 東校舎2階の廊下から数段上がり音楽室へ。平面的でなく少し段差がある広がりを高さにつなげる手法も素敵です。
H4 広い踊り場。モザイクタイル貼の手洗い があり上部は普通教室の隠し部屋。
H5 図書室。書棚は軽やかにデザインされ、その上の壁は竹の輪切りの星座を表しています。H6 普通教室。隠し部屋へ行く階段。シンプル!川側の窓は天井いっぱいまで。明るい!
H7 日土小と言えば、この川上のテラス。 図書室とつながっています。 ここで本を読んだ思い出が卒業生たちの宝物でしょう。ここでしかない素晴らしい空間。
H8 この建築が景観を作り溶け込んでいます。
 当初は河川法違反ということで大変だったそうですが何とか理解を得られたとか。戦いだ!
H9 昇降口。下足箱が浮いておりそこにも光・風が通ります。松村独特の昇降口デザイン。
H10 モダンな北側立面。時代を超えた機能的な美しさがあります。松村は小学校を設計するとき「まず子供になったつもりでプランを考え始める。空想の学校を思い浮かべる。童心に帰る。学校の中を走り回る。変化と感動を探り出す。歓声が聞こえる」
H11 この地に立つと心が和み和らぎます。小学校という誰もが生活した幼き空間。子供に対する思いやりが凝縮した松村正恒の学び舎が、この山深きふるさとに永遠に残ることを願っています。
 松村正恒の言葉
    「山深く、人知れず咲く、名はないけれど清楚な花一輪、立ち去りがたい。
           そんな建築が創れたら・・・」
 

ブラタマニ 八幡浜 大島編

 愛媛県八幡浜市の南西約12㎞に浮かぶ大島に行って来ました。
1 道の駅「八幡浜みなっと」から1日往復3便の田中輸送㈲の定員85名の定期船で約22分。
  この「みなっと」は、市場・食堂・交流館・緑地公園等の施設で成り立ち、年間100万人が訪れる市の新たな重要観光交流施設に なっています。
2 活気溢れる「どーや市場」は朝水揚げされた魚介類が所狭しと並んでいます。なんや、この魚は!?
3 大島は、大小5島からなる八幡浜市唯一の有人島です。開島は1668年の記録が残っており来年は350年記念ですね。
4 島の人口は230人 程で、2009年3 月に小中学校が廃校になり子供の姿がありません。
 車もなく島内の移動は、徒歩、自転車 です。車が走っていないのが新鮮で不思議な気持ちになります。もちろん信号もありません。
5 島の人は半農半漁の生活で、ウニ、サザエ、ハモ、ひじき、太刀魚等獲れます。家の小さな畑では玉葱、裏山ではミカンが栽培されていました。6_2 昔の護岸がそのまま家の塀になっています。しかし、屋根は統一感は無く、瓦はいぶし、釉薬、セメント瓦、 和瓦、平板・・・。 切妻、寄棟。風が強いため、セメントで瓦を固めている屋根、または網を被せている屋根がありました。
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 海が引くとこのように道が現れ、向こうの貝付小島まで渡れる神秘的な場所がある。
8 地大島の南側の龍王神社と龍王池。龍が住む伝説がある神秘の池です。昭和38年ニッポンカワウソの生息が確認され県の特別保護区になりましたがここ50年生息情報はないそうです。いて欲しいですね。
 島の西側には約1.8㎞にわたり「地震の化石」シュードタキライトを含む大島変成岩類があり、国指定の天然記念物になっています。5~6千年前に形成され厚さ約200mの国内最大規模の岩層です。
10 地大島と三大島を結ぶ道。悪天候の日は通行不可になります。
9_2
すぐ手に届く小さなスケール感が親しみを感じる大島。
 東側の港と狭い平地で生活は成り立ち、それ以外は、急斜面の地形になっており、昔は石積みの段々畑があったが、今は機能していません。 島は少子高齢化の大波が寄せている。しかし、この島の愛すべき小さな空間と島人の暮らしは永遠と未来へつながっていくべきだとブラブラしながら思いました。
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