宝塚カトリック教会
宝塚駅発の阪急今津線に乗ると間もなく右の車窓に変わった建物が現れる。
宝塚カトリック教会。1966年竣工。村野藤吾
設計。外観はハイヒールを反対にしたような姿だ。外観に直線はなく自由に
うねる曲線が、まっすぐに続く線路と周囲の建築の中で
面白い存在となっています。
屋根は銅板葺き、外壁は色モルタル荒引き粗面仕上げ。コルビュジエのロンシャンの教会を彷彿とさせる荒々しい仕上げだ。
地面から生え上がり、壁から軒裏まで続くその姿は建築なのか大地の延長なのか・・・。外観を見るだけでは内部の姿を想像できない。ワクワクしながら入口に吸い込まれる。
三角形のプランの先に祭壇が配置され、その頭上に十字架の塔があります。
200席の椅子が整然と並べられ、それが三角形の形を意識付けさせます。
白ラワン小幅板打上げ色付きラッカー仕上げの曲面の天井が光を劇的に操ります。
西側の小窓から西日が入り、内壁に陰影をつけます。
木格子からの西日。奥の小部屋は小聖堂。
小聖堂への階段。美しい・・・。
中二階は聖歌隊席。中二階へ上がる階段も村野藤吾独特のラセン階段です。うねった天井が生き物の中にいるようだ。実は、クジラの体内からイメージしたデザインだそうです。
神は、航海中大嵐に遭い大きな魚の体内で難を逃れたとか。
村野藤吾はこの建築以降、大地と建築の間の明確な境界を付けなくなる。大地の中から生え出たかのような根の張りを具体的に表現するようになる。
大地と建築を切り離したピロティ:近代合理主義をリードしたコルビュジエとは反する、村野藤吾の地面に深く根を下ろす1966年以降の村野の建築。
大らかに人を包み込む優しい詩情あふれる人間的な村野の名作です。
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