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夏の夜はカイダン

 カイダンと言ってもSTEP(階段)の話。
魅力的な階段に出会うと心が弾みます。見た目と上りやすさ、安全性そして座りやすさ。
Step1 これはベネチアのサンマルコ広場にある「オリヴェッティ・ショールーム」の階段です。現在は土産物屋になっています。設計はカルロ・スカルパ。
世界一美しい階段と言われています。
Step25m×21mの間口が狭い空間は、中央に大きな吹き抜けを持ち、この階段が自然な流れで美しく上下階をつないでいます。ピアノの鍵盤を思わせるアウリシナ大理石製踏板。その踏板の下に覗く真鍮の支持金物がデザインのミソになっています。多くの建築家がこれを見て参考にしたでしょう。スカルパもローレンティン図書館(ミケランジェロ)の階段を見ています。
Step4 ルーブル美術館・入場口「ガラスのピラミッド」の階段。ゆったりした螺旋階段で、一段一段降りて行く度、ピラミッド内部へ潜入し興奮度が増していきます。そして、今度は階段上部の踊り場に「サモトラケのニケ」の彫刻が向こうに見えてきます。
Step3 「ダリュの階段」。この彫刻の為に存在する階段です。
 階段は上下移動のみあらず心を揺さぶる装置として存在し、また普段の生活の場としても存在しています。
Step6 「ダーダ・ハリールの階段井戸(アーメダバード)」。2000年に訪れたときは水はあまり無かった。現在は地下寺院としても用いられているみたいです。外は30℃だが最下部深さ20mではなんと!18℃でした。市民が涼しむ場でもあり、子供たちの遊び場でもある。
Photo 「サヴォワ邸(フランス)」のサブ階段は彫刻的にコンパクトに存在しています。Step5 白い四角い箱の中に、黒い手摺の曲線美が空間を豊かにしています。
Step7 こちらもル・コルビュジエ設計の「繊維業者協会会館(アーメダバード)」。
手摺のない階段。
ドミノ・システムによる三層の打ち放しコンクリートの箱にブリーズ・ソレイユのファサード。
内部は、仕上げの荒々しさで陰影が増し、インドの混沌さが表現されています。
Step8 カルロ・スカルパ設計「ヴリオン・ヴェガ(トレヴィソ)」。
草原と階段と水路。70㎝低いブリオン夫妻の墓へ、先端の十字のデザインと花入れが向かい階段と一体になっています。スカルパ最高傑作のランドスケープです。
Step9 このステップもスカルパデザイン。洗練されています。美しい。
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 「土・どろんこ館(常滑市)」の階段。コンセプトは観覧席にもなる階段。波打った壁はワークショップで作った日干し煉瓦積み壁。土をたのしむ館なので土に沿って登り、座り、休憩して頂くための階段です。
 村野藤吾の話で「渋沢先生が、階段と便所を描ければ一人前。これが出来なかったら一人前の職人になれんという。その中にあらゆる寸法と感覚が入っている。これは名言ですよ」。
 段裏のデザインが美しいのは良い階段だとも聞いたことがあります。
 階段は、様々な感動的なシークエンスを生み出し、人と空気の優雅な流れを動かし空間の物語を作っていく重要な舞台装置でしょう。
 ちょっと階段を気にしてみませんか?

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