夏の夜はカイダン
カイダンと言ってもSTEP(階段)の話。
魅力的な階段に出会うと心が弾みます。見た目と上りやすさ、安全性そして座りやすさ。

世界一美しい階段と言われています。



階段は上下移動のみあらず心を揺さぶる装置として存在し、また普段の生活の場としても存在しています。




手摺のない階段。
ドミノ・システムによる三層の打ち放しコンクリートの箱にブリーズ・ソレイユのファサード。
内部は、仕上げの荒々しさで陰影が増し、インドの混沌さが表現されています。

草原と階段と水路。70㎝低いブリオン夫妻の墓へ、先端の十字のデザインと花入れが向かい階段と一体になっています。スカルパ最高傑作のランドスケープです。


「土・どろんこ館(常滑市)」の階段。コンセプトは観覧席にもなる階段。波打った壁はワークショップで作った日干し煉瓦積み壁。土をたのしむ館なので土に沿って登り、座り、休憩して頂くための階段です。
村野藤吾の話で「渋沢先生が、階段と便所を描ければ一人前。これが出来なかったら一人前の職人になれんという。その中にあらゆる寸法と感覚が入っている。これは名言ですよ」。
段裏のデザインが美しいのは良い階段だとも聞いたことがあります。
階段は、様々な感動的なシークエンスを生み出し、人と空気の優雅な流れを動かし空間の物語を作っていく重要な舞台装置でしょう。
ちょっと階段を気にしてみませんか?
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