青春の青リンゴ
兵庫県立美術館に「Ando Gallery」が開館しました。
安藤忠雄設計のこの美術館に以前は安藤コーナーとして小さな展示スペースが設けられていました。
グレーの部分です、2階、3階の2層で、既存の石張りの壁に床と屋根を掛けて
増築しています。青リンゴも新たに設置。
鉄骨造で床をこの壁に架け、美術館のアプローチ部は片持ち梁で張り出す2階。
壁と増築鉄骨床との取り合い。
独立した壁があったのでこの増築を可能にしました。
内部は壁に寄り添うように3階の床が増築されており、その壁を中心に展示計画されています。
「3階企画展示スペース」既存壁に開口部を設けている。
空間に広がりを付けている。
イタリア・ベネチアの「プンタ・デラ・ドガーナ」の模型。
階段を上がった突き当りは本の壁になっている。
最高の仕上げの壁だ。この本棚は下の方の安藤忠雄本は手に取って自由に読める。
4階オープンスペースから見た「3階展示スペース」
「光の教会」の1/10のコンクリート製の大きな模型。
安藤建築の中でも私の一番好きな建築です。
「美術館とその周囲の水際広場と想いを込めた青リンゴの模型」
南側に神戸港と青リンゴのオブジェが見える。
3階屋外デッキにある話題の「青リンゴ」。
米国詩人サミュエル・ウルマンの「青春の詩」の中で
「青春とは人生のある期間ではない、
心のありようなのだと謳いました。
失敗を恐れることなく困難な現実に立ち向かう挑戦心。
どんな逆境にあろうとも、夢をあきらめない心の逞しさ。
身体・知性がいかに年を重ね。
成熟しようともこの内なる若さをさえ失わなければ
いつまでも輝きを失わない、永遠の青春へ--
目指すは甘く実った赤リンゴではない
未熟で酸っぱくとも明日への希望に満ち溢れた青リンゴ」
既存の空いているスペース+壁を有効に利用。
免震建築物の増築は珍しいとのことだ。
注目の青リンゴのオブジェで新たなシークエンスを造る。
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