光の教会
光の教会(茨木春日丘教会)を久しぶりに訪れました。
安藤忠雄の初期の頃の名作です。
数年前に何回か訪れました。その時は予約無しで見学できました。
現在はHPで予約を取った者のみ見学可能です。
人気の教会です。3ヶ月先まで予約満杯です。
茨木市の閑静な住宅街に位置する教会です。
建築は、打ち放しコンコリート6.28m×18m×h6mの直方体の箱に
15度振れた斜めの自立壁が貫入したシンプルな構造。
この斜め壁がエントランス部分と分けています。
北側の壁を突き抜けている。
安藤建築は見えるところは大体竪樋2本だ。
入口部分。斜めの壁に沿って堂内へ導かれて行く。
1/10の模型。
暗闇の空間に光の十字架が劇的に堂内に浮かんでいる。
感動的である。この光のみ存在している。
当初は通路は両側の壁沿いだった。中央に変更し長椅子を両側に分け、光を床に伸びるようにした。
人々の動線と視線は十字架に向く。
床は十字架に向かって階段状に下がっている。1m下がっている。
床材は工事用の杉足場板。椅子も。オイルステイン仕上げ。
床と椅子の質感はこの空間に合っている。
安藤忠雄は、本当はこの十字のスリットにガラスをいれたくなかったそうです。
ローマのパンテオンの光も風も雨も直接入ってくる天窓のイメージか。
光の十字架の十字架の壁の対面する北側にオルガンが置かれている。
斜めの自立壁と天井・北側壁の隙間、入口の開口部から光が僅かにもれるのがこの礼拝堂の象徴的な空間を表現する。
隣に「日曜学校」がある。礼拝堂との関係がよく分かる平面模型。
こちらも1階部分のみ見学可能。
予算が大変厳しい中だから出来た、
そして施主、建築家、施工者の思いを十分感じ取れる建築だ。
これ以上シンプルにできないところまで質素で、
堂内に入ると気持ちが昂る、または落ち着く名建築だ。
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